法話 | 四日市富田道院 | Page 5

法話
Shorinji Kempo

◇このコンテンツは少林寺拳法グループ関連団体についてのコンテンツです

人生における成功ってなんですか?

「先生、人生における成功ってなんですか?」
先日、中学生のH拳士が尋ねてきた。

曰く
「今、成功について作文を書いている」
「僕は将来国語の教師になりたいと思っていて、教師になれたら成功だと思っている」
「だけど、友達には『そんなのは成功じゃない』って言う人もいる」

うん、Hはなぜ国語の教師になりたいと思う?
(一人でも多く「国語」が楽しいと思って欲しいから)
なら、それがHにとっての「成功」だよな。

人によっては「お金持ちになること」が成功だと思う人もいる。
それはその人にとっての「成功」でいい。
「目的」を達成できたら、それが「成功」なんだ。
だから、人によって「成功」とは違うものだ。

ただな、いいか?「目的」と「目標」を間違えるなよ。

例えば、国語の教師になりたいと「目標の高校」を受験して、失敗したとする。
これで「俺(私)はだめだ」なんて思ってしまうことがある。

あくまで「目標の高校」への進学は「教師になるための手段」の一つだよな。
ひとつの「手段」がダメなら、別の手段で「目的達成」を目指せばいい。方法はいくつでもあるはずだ。

人はたやすく「目的」と「目標(手段)」を取り違える。
だから、常に自分の心の中に「目的」を意識し続けなければならないんだよ。

成功と嫉妬

他人に任せるな

いいか?自分で考えて、自分で決めるんだ!

先生がこう言ったから、親がこうしろって言ったから、世間がこうだから。
それじゃダメだ。

大人だって間違えるんだ。先生(私)なんて間違いだらけだ。
だから、自分の頭で考えろ。
自分の命だ、自分で判断するんだ。他人に任せるな。

法話

311によせて

今日がなんの日か知っているか?
(東北地震があった日)

そうだね、あれから11年が経った。
ここにいるほとんどの人はあの後に生まれた人だね。
先生は昨日のことのように覚えている。

大きな、大きな地震があった。
私はね、せめて君たちのような子どもが犠牲にならないように祈った。
でもね、実際はたくさんの子どもたちが命を落とした。

ところでA太君、この週末は何をするつもり?
(おばあちゃんの家に行く)
そうだね、亡くなったあの子たちも「明日は何をしよう」って思っていたんだ。
でもね、「明日」は来なかった。
なかには春に小学生になる子、中学生になる子だっていたはずだ。

大川小学校って知っているか?
地震直後に校庭にみんなで避難したんだ。
そこで何人かの子どもたちは大人に「津波が来るから高台に逃げよう」って言ったそうだ、だけど大人たちは判断を誤ってそのまま校庭に残り、子どもたちと一緒に津波に流されてしまった。

大人だって間違えるんだよ。
私だって間違いだらけだ。
だから自分の命を守るため、しっかりした判断力身につけてください。
力愛不ニと私はよく言う。この力は判断力でもある。
だから、しっかり学校の勉強もして、たくさんの人に会って、たくさんの経験をして判断力を磨いてください。

いいか?坊主のお経なんかじゃ亡くなった人は慰められない。
生きている私たちが亡くなった人のために唯一できることは、今を一所懸命に生きることだけだ。
泣いても、笑っても、怒ってもいい。
だけど、あの子たちが望んでも生きることができなかった今日を一所懸命に生きよう。

私たち金剛禅は死んだ人のために祈ることはしません。
だけど、一年に一度だけ、今日はみんなで祈ってください。

合掌、黙祷

本尊

なにを目指しているのか

先生はね、みんなに少林寺拳法が上手い人になって欲しい、ケンカの強い人になって欲しいなんて思って指導していないぞ。

先生はね、みんなに「面白おかしく生きて欲しい」って思っている。

これね、簡単じゃないぞ。

まずは仕事がちゃんとできて、お給料をちゃんともらえないといけない。
「明日のご飯も食べられるか分からない」、では心配だらけだよな。
そんなことも気にせずに「今が楽しければいい」では、これはただのアホウだ。
「アリとキリギリス」の寓話にあるキリギリスよりも哀れだ。
だから、いつも「学校の勉強もちゃんとしろよ」「仕事が優先だよ」って言っているんだよ。

次に人間関係だ。
「人が悩む原因のほとんどは人間関係にある」と言ったのは心理学者のアドラー先生だ。
人間ってね、誰かと一緒にいないと生きていけない、だけど人と一緒にいることで悩むんだ。矛盾しているよね。
良好な人間関係を作れる様な生き方をしないとね。

そして、終わってしまった過去を思い出してくよくよしないこと。
どうなるか分からない将来を思い悩んでハラハラしないこと。
今、この時間を楽しみ、一所懸命に生きること。

これ本当に難しい。
先生って呼ばれている私だってできない。
だから、一生修行なんだよ。
金剛禅の主行たる少林寺拳法の修練を通して、みんなでずっと修行していこう。法話風景

努力は容易に人を裏切る

「努力は裏切らない」なんて嘘っぱちだぞ。
「勝ち」「負け」なんて「結果」だけを基準にしているなら「努力は容易に人を裏切る」。
勝負なんて時の運だからだ。

ただな、「努力しないと報われない」。
報われる人間は必ず努力をしている。

それはな「報われる」ってことが「結果」どうこうじゃないんだ。

努力する過程、一所懸命に頑張る過程自体が報われる、「幸せ」をくれるからだ。
これは本当だぞ、私が何度もそんな経験をしているからね。

だからな、結果に一喜一憂なんてせずに、今を一所懸命に生きよう。
その生き方が幸せなんだよ。奉納演武

人は見た目で判断する

人は見た目で判断する

(えー、だって見た目で判断しちゃダメって言うよ〜)

じゃぁみんなに訊くぞ。
道に迷った時、ニコニコとしている人と、しかめっ面の人、どっちに尋ねる?

そりゃ、ニコニコしている人だよなぁ。
やっぱり最初は、入口は見た目なんだよ。

だから、結手構で立っている時にビシッと一本線が通ったように立て。
フニャフニャとしただらしない立ち方だと、だらしなく見られる。
なにも1時間も2時間も立っていろとは言わんのだから。

拳士が守るべき約束に「正しい服装」「正しい態度」ってあるよな。
あれはなにも道院の中だけじゃない。社会に出た時に大事なことなんだ。

道院はな、どれだけ失敗してもいい場所なんだ。
ここで失敗して、学んで、社会に出た時にちゃんとできればいい。
だから、どんどん失敗していけ。

修練風景

少林寺拳法の有段者とは?

「俺は少林寺拳法の黒帯だ、四段だ、五段だ!偉いだろ?凄いだろ?」
なんてバカな事を言うなよ。
こんなもの(黒帯)なんて、一歩社会に出たらなんの役にも立たないぞ。
むしろ「少林寺拳法の有段者のクセにこんなもんか!?」ってバカにされる。

黒帯だから偉い、じゃない、反対だ。
黒帯だからこそ他の人よりちゃんとしていないといけない。
少林寺拳法の技法はもちろんの事、姿勢、立ち振る舞い、言動、礼儀、日常生活において「さすが少林寺拳法の黒帯(有段者)」って一般の人に言われる様でなければならない。

例えば
「今日起きたこの事件についてどう思いますか?」
「今の国際情勢をどうみていますか?」
って聞かれたときに
「えーっと…」
では少林寺拳法の黒帯(有段者)としては困るんだ。
ちゃんと自分の意見を言えるようでないといけない。

他にも金剛禅の僧階を持っている者は
「国際情勢と宗教についてどう思うか?」
「イスラムとキリスト教の関係について」
「現代日本仏教の問題点について」

というのもちゃんと言えないといけない、ほかの宗派の人と論議ができないといけない。

ちゃんと学校の勉強もして「脳みそ筋肉」なんて揶揄されないようにしろよ。修練風景

法話番外編 〜子どもが分かる感染症〜 その4

免疫細胞ってどこで訓練しているか知っているか?
それはね「腸」なんだ。しかも訓練に必要なのは「食物繊維」なんだよ。
バナナや野菜にたくさん含まれている。
だからと言って野菜ばかり食べていればいいもんじゃないぞ。
お肉もお魚もバランスよく食べるんだ。

免疫細胞を元気にするにはね、しっかり食べて、しっかり寝て、ちゃんと運動して、あとはよく笑う!

コロナなんかに負けるなよ。

子どもが分かる感染症

法話番外編〜子どもが分かる感染症〜 その3

感染対策身体に入る病原菌を少なくずるためにはね。

まず病原菌は「お、あんなとこに入りやすそう口があるな、飛んで行こっ!」って来ないぞ(笑)
病原菌は君たちの手にくっついて、それを君たちが目や、鼻や、口に自分で運ぶんだ。
だから、手洗いが必要なんだぞ。

はい、みんな手を出して!
洗い残しがあるのが指先、特に親指だね。
あとは指の間もそう。
だから石鹸を手に取ってよく泡立てたら、まずは指先を洗う、忘れずに親指。
そして手を合わせて指の間、最後に手首もな。

こまめに手を洗う、家に帰って来た時、ご飯を食べる前、おやつを食べる前、ゲームをしたあと。
スマホなんて便所より汚いらしいぞ。

病原菌がたくさんいるのが(感染者の)唾だ。
だから唾飛ばさないようにマスクをする。
空気の中に浮いている唾が外に出ていくように窓を開ける。

手洗い、マスク、換気だ。

法話番外編〜子どもが分かる感染症〜 その2

病原菌が身体に入ってくると、すぐに自分たちの身体にある免疫細胞がやってくるんだ。
「なんだコイツは?やっちまえ!」
ってね。
そこで免疫細胞が病原菌に勝つと病気にならなくて済む、負けると病気になっちゃう。

つまり、病原菌より免疫細胞の方が強い状況を作っておけば病気にならないんだ。
それには、身体に入る病原菌を少なくする、そして、免疫細胞を鍛えたらいいよね。

感染症講和